私たちの夢

コロナ禍の中で、2020年度奈良市青少年野外活動センターの利用状況も大きく変わりました。 

 20206月から施設利用受付を再開しましたが、年間利用者は、これまでの約1/7の1,936人でした。

 その内、森のムッレ教室・冒険教室への延べ参加人数は453人、奈良市の年生対象にした森の冒険キャンプへの参加者は136人、合計589人の子どもたちが参加してくれました。特に冒険キャンプは、定員150名に対して当初205名の応募があり、奈良市内43校中22校からの参加でした。

 

これら北欧の自然環境教育に基づいたプログラムへの参加者が、施設利用者全体の約1/3、宿泊利用者だけをみると約半数を占めるに至ったのには理由があります。現代のアウトドアブームや野外活動は、余暇の過ごし方の一つとしてレジャーのように捉えられることが多いと思いますが、コロナ禍では不要不急の活動は停止されました。私たちが北欧から取り入れたプログラムは、日常的な心身の健康保全のためにも必要とされる野外生活であるため、感染への細心の注意を払いながらも続けることができたのです。それは、子どものより良い成長に必要な自然と共に暮らす体験としての野外生活を基本においているためです。

 

そして、それらは50年前までの日本の多くの地域にもみられた里山暮らしと共通する部分があると考えています。私たちの先達が、自然と共に暮らし、知恵を蓄積してきたライフスタイルから、急激な都市化とデジタル社会の到来によって、子どもたちの成長過程や日常から自然に接する機会がどんどん失われています。それが、子どもの成長にどのような影響を及ぼすのか、まだ多くはわかっていないようです。

 

私たちには、夢があります。

世界は変えられると、子どもたちが気づき、行動を起こせるようになること。

自分たちの世界は自分たちで創れるのだと自由を信じて、未来に希望がもてること。

それが森のムッレと共に学ぶ「自然環境教育」や「冒険教育」に託された願いです。

 

 2021年度から始める長期計画「mulle2030アクションプラン」では、持続可能な発展のための教育実践を目指すため、年間プログラム参加者数1500人、子ども育成のための研修修了者30名、常設の森のムッレ散策コース整備を掲げています。

 

私たちは、お約束いたします。

●参加したいと思う誰もがこのプログラムに参加できる環境を整えます。

(日本初の常設での森のムッレ散策コース「ムッレ王国」を整備します)

●森のムッレ教育のもつ重要なメッセージを伝える人の育成を行います。

(協会や大学等の教育機関と共同して、積極的に育成研修を開催します)

●森での野外生活を楽しめるアイデアや工夫を皆さんと共に創造します。

(皆様からのご意見に基づいて、更にプログラム内容の向上に努めます)

 

アンケートのご協力ありがとうございました。

皆さまからのご意見ご感想を真摯に受け止めより良い活動につなげて参ります。

楽しい冒険の旅!森においでよ! 

 

NPO法人 奈良地域の学び推進機構